真珠色の革命時代

この数日、なんともやるせないような切ないような、
そんなモヤのかかったグレィな気分で過ごしている。
生きて行くことは死ぬときに向かって、真剣に日々を過ごすことほかならない。
切ないことこのうえないではないか。

映画「耳に残るは君の歌声」を初めてみたとき、
胸に熱い鉛の塊をぶつけられたような、胸の裂けるほどの切なさを感じた。
そして郷愁。そこにはタルコフスキーと共通するものが必ず存在している。
言葉で表現しきれることは到底ありえない。だから私は映画を観る。

メカラウロコの吉井和哉が歌う、「真珠色の革命時代」。
白いシルクの艶かしい光沢に、柔らかな真珠が煌き、
吉井和哉の神々しい姿がとても美しい舞台だったことを思い出す。
私が美輪明宏氏を見かけたのも、
このTHE YELLOW MONKEY幻の年末ライブだったかと記憶している。

公式HP「耳に残るは君の歌声」

2004年夏、私は初めてnetで購入した中古ドイツ車を、
仲介業者から受け取った後、即、神戸から大阪に向けて走らせた。
タラフ・ドゥ・ハイドゥークスを観るために。
ロマ(昔ジプシーと呼ばれた人たち)のライヴを観るのはこれが初めて。
彼らのプリミティブな演奏は、私たちをなんとも懐かしい気分にさせてくれる。
素朴な演奏スタイルは、笑えるほどに楽しい。


__昨日は特に気持ちがオチテいた。「死」や「病気」がついて回るように頭から離れない。
天気もはっきりしない。
しかし、とても楽しみなことがある。
映画「耳に残るは~」のタトゥーロの吹き替えをしている気鋭のテノール歌手、
サルヴァトーレ・リチートラのライヴを観にいった。

この映画には大好きなオペラの楽曲が満載なのはもちろん、
シャンソン、ロマの音楽が盛り込まれ、
ロマはタラフ・ドゥ・ハイドゥークスのメンバーたちが出演し演奏している。


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一曲目に「真珠とり__耳に残る(は)君の歌声」が。
奮発してSS席(二階最前列のど真ん中)で身を乗り出して、堪能。
1人でクラシックやオペラを楽しむことは、学生時代から続けていること。
1人で行ったほうが絶対に感動を満喫できる。つまり、大泣きできる。
恐ろしく涙腺がもろく、幼稚園児のときにすでに「泣きぼくろ」ができた。
「泣きぼくろのみなちゃん」は大人になったも「泣きぼくろ」と友達状態。

思ったよりもリチートラは太りすぎていなかったので、さらによかった。

ピアニストが素晴らしい。
ジュリアードのマスターコースの講師とのこと。
ウォーレン・ジョーンズ氏の名前は心に刻んでおこう。

アンコールは4回。(くらもちふさこは3回だっけ?)
沢山泣けてよかった。
お昼は悲しいことばかりが耳に入り、胸が押しつぶされそうな想いで一杯だったから。

このアリアで心のヒダから真珠の粒のように何かを産み落とすことができた。
帰宅時はあいにくの雨で、感動後の体にはひと際寒さが沁みた。

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by nefeltahli | 2006-11-16 01:26 | oboegaki

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